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2008年1月

2008/01/31

ショートソング/短歌

壊れた携帯は機種変更し、恐れていたアドレス帳のデータの破損もなく、これからはますます慎重に行動しようと心に誓うのである。

Aから借りた『ショートソング』(枡野浩一)を読み終わる。
去年参加した角田光代の小説ワークショップに、短歌を書いている人がいた。
「短歌と小説では表現方法が違うから、あなたは短歌に専念したほうがいいですよ」と角田さんは言っていたが、確かにこの小説は小説部分よりも、ところどころ出てくる短歌の方が断然おもしろかった。

小説を読み終わって本を閉じ、コーヒーを啜りながら突然のように沸いてくるわ沸いてくるわ。
はじめての短歌作り。

ケータイや鍵や財布をなくすように 自分なくなっちまえと 思ってたものだ

なくさない でもなくさないこれだけは だって交番には届かないもの

ないものはないのしょうがないじゃないの 今なら分かる 母の言い分

ことばなんて 信じられない信じない ごめん うそです 好きです ことば

ハリウッド映画のようなハデなハグ できない僕は肩ふれるだけ

ありがとう さよなら言ってくれた奴 あの涙 今躍るこの血

アホマヌケ 弱虫怒り屋 意地っ張り そんな僕でいいんだよね君  

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2008/01/28

緊急事態発生!!

昨日の夜、Tのアパートに多分鍵を置き忘れた。
家にはなんとか入れた。
携帯のディスプレイを踏んづけてしまった。
ディスプレイが完全に壊れてしまい、メールはまったく見れない。
Tに電話をかけようにも、画面が見れないからどうしようもない。
そしてデータはバックアップを取っていない。
泣きっ面に蜂ってやつです(T_T)

目が覚める直前の夢の中では、鍵はポケットから出てきて、携帯は奇跡的に直っていた。

本当に、人生は一歩先にどんな落とし穴があるかわからないのですね。

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2008/01/27

マラソンとブロークバック

今日、大阪国際女子マラソンが開催されるなんてつゆ知らなかったけど、誘われて御堂筋の淀屋橋で応援なんてしてみた。
行く前にはたいして興味はなかったんだけど、いざ行くとなるとアパートを出る直前にやっていた生中継なんかに目が釘付けになったり、ハーフマラソン日本記録保持者でマラソン初挑戦の福士加代子の即席ファンになったり。

レース中盤22キロ地点の淀屋橋を、福士さんは圧倒的な差で2位集団を引き離し、まさに風のように疾走していった。

Marathon

本格的風なランナーが一通りが通り過ぎると、オリンピック出場の期待や重圧には無関係に楽しむだけために走っているようなアマチュアランナーが次から次へと走り抜けていき、ほのぼのと華々した日曜の大阪の光景になる。

小雪がたまにちらつく寒さだったから、その後はアパートでビデオを観ることにした。

先週の衝撃ニュースだったのは、ハリウッド俳優のヒース・レジャーがわずか28歳で急死したこと。
人は早かれ遅かれ死ぬなんてこたあ、万も承知していても、28歳の才能ある有名な若い俳優が突然亡くなるのを知らされると、不意打ちパンチを食らったようにしばらくあわあわとして仕方なかった。

が冷静に考えてみたら、ヒース・レジャーのことは(たいていABC経由で)知っていて、肝心の出演作は一つも見ていなかった。

ってことで、彼の出世作でアカデミー主演男優賞にもノミネートされた『ブロークバック・マウンテン』を観ることにした。。。

。。。

。。。せつない!せつなすぎる!
ストーリーも映像も演技もすばらしく、なんどかほろりと泣いてしまった。
しかもその主演の彼がこの世にもういないなんて。

ご冥福をお祈りします。

さて夜のニュース番組、白鵬が朝青龍を千秋楽で下して3連覇を果たしたというニュースはトップ扱いでいくらでもやっているのに、大阪国際女子マラソンの結果はいつまでたっても出てこない。

あんだけ独走した福士、一体どれくらいの記録で優勝したのだろうと気になっていたのだが、スポーツコーナーで知ったのは、30キロ過ぎで急に失速、最後は何度か転倒しながらの19位。

スポーツも人生も、一寸先は闇なので、だから恐ろしくもありおもしろくもあり。


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2008/01/20

ムンクを観に

芸術の秋じゃなくたって、美術館に行く事だってある。
今日みたいな真冬中の真冬のような、雪になりそうな雨がそぼ降るうす暗い日に行ったのは、「ムンク展」をやっている兵庫県立美術館。
あの誰もが知ってる『叫び』のムンクは、19世紀後半から第二次大戦末期を北欧ノルウェーで生きた人。だそうだ。

本当に今日は寒い一日で、六甲山の上のほうはうっすらと雪をかぶっていた。
たまたま入った三宮のカフェが某飛行機会社が経営するカフェで、機内誌なんかがテーブル横に置いてあったりするから、僕だけ勝手にノルウェーを旅行している気分になってしまう。
すると地下街を出た人通りの幾分少ない寒い寒い神戸の街並みも、心なしかオスロの街並みに見えてくるから不思議。あの山の向こうは氷河で、あの港はフィヨルドのほとり。。。

しかし現実世界、三宮から美術館までは想定以上に遠かった。雨の中30分近く歩いただろうか。おかげで、ムンク展会場に入る前にすでに足がパンパンに張っていた。阪神岩屋駅かJR灘駅で降りるのが正解だったとは後で知ること。

さてお目当てのムンクはというと。
まあもともと芸術には疎いし、強い願望があってムンク展を見に行ったというよりは、面白そうだなとぱっととびついて行ってみたようなものだから、うまく表現できないけど。

1世紀前のノルウェーというもっともっと寒っい寒い国に生きていたムンクという男の目には、人間がこんなふうに映っていたんだな、という手触りがあった。
『叫び』は残念ながら展示されていなかったけど、ムンクの絵に描かれる人間は悪夢に出てくるにふさわしい骸骨のような虚ろな目が多かった気がする。抱き合ったり踊ったりしている人でさえ、なんだか物悲しく見えた。

それとも、どこかしら僕が人間をそう観ているから?

ムンク自身やムンクが絵の中に描いたモデルはもちろんすべて残らずこの世から亡くなって久しいが、そういえば21世紀の日本の美術館で彼の絵を鑑賞する彼らや彼や僕もすべて残らずそのうちこの世からい亡くなるんだな、なんて思ったりした。

でも絵画だったり文学だったり音楽だったりを介して、感動とか関心とか共感とか恐怖とか不安とか愛とか、そんな姿かたちはない手触りものだけは国を超えて世紀を超えて残り続けて、つまるところそれが人間なんだろなと。

あ、ちょっと散歩がてらに美術館に行くならやっぱりこんな冷たい雨の日は避けたほうがいいとも思った(笑)。
風邪などひかないように!


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2008/01/14

城崎にて

旅と言えば、
20代中盤までは海外バックパック、
それからはずっと沖縄通い、
という固定観念がずっとあった。

近場の京都や奈良や神戸はよく行くし、
六甲や武田尾なんかに一人ハイキングもする、
徳島の阿波踊りに強行日帰りバスで参加したことも。

しかし、温泉大国日本に生まれてきておきながら、
温泉街に行ったことがなかった。

それがついにこの年にして、連休を利用していってきました
初めての温泉地、城崎。

青春18きっぷを使い、大阪から鈍行を乗り継ぎ乗り継ぎ4時間。

山に囲まれ、川沿いに柳、年季が入った旅館にカニを並べた魚屋、
そぞろ歩く浴衣たち。
まさに情緒ある温泉街のイメージそのままの街だった。

宿では、
カニ、食べても食べても、カニ。
もう1年はカニを食べなくても満足なぐらい、カニを満喫する。

それだけでも幸せなのに。

真骨頂は、外湯めぐり。
次から次へと、浴衣姿で外湯を渡り歩くのは、
遊園地のアトラクションめぐりに似て、浮き足立つものだった。

きんと冷たい夜の外気も、よけいに風呂の温かさを際立たせてくれる。

満腹でホカホカで、こんなに楽しいものだったとは温泉地。

旅というよりは観光であるこんな大きな楽しみを、
20代の時は半分馬鹿にしながら、
知らずに生きていたんだな。

Kinosaki


Kani

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2008/01/10

誰が「悪人」なのか

ぶっとばされる小説を読み終えた。Aから回ってきた吉田修一の『悪人』。

読み終わったのは昨日の夜のこと、1日経ってやっと落ち着くどころか、いまだにざわざわと痛む。

こんなふうにいつまでも腑抜けのままにさせてしまう感覚は、吉田修一を知るきっかけになった『パレード』や、はたまた去年一番の収穫、角田光代の『八日目の蝉』に似ていて、そして僕はこの読後に長引く虚脱感こそ実は大好きだったりする。

福岡と佐賀の県境の峠で起きた殺人事件。
出会い系で知り合った福岡のOLと長崎の土木作業員、そして佐賀の地味な女。

これまで吉田修一の作品は7つほど読んできたけど、明らかに気色が異なる。
人が殺され、犯人が逃げ、マスコミが大々的に報道し、家族が悲しむ、ミステリー小説なような展開。
しかし描かれるのは、悲しいほど非力でしかし強くもある「人間」で、「人間」と「人間」がせめぎあう「社会」で、そしてなにより「僕」や「あなた」の話なんだと思う。

誰が「悪人」なのかと問われて、「僕は断じて違います」なんて言えそうもない、身につまされる小説だった。

吉田修一さん、ぜひ角田さんみたく小説ワークショップなんかを関西でやってくれて、しかも夜は飲み会なんてやってくれないものだろか。(笑)

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